「貯蓄から投資へ」世界の動向

主要10市場にて長期投資を後押しする仕組みと制度を評価

多くの家計が依然として多額の預貯金を保有しています。高齢化の進展や公的年金への財政負担の高まりを背景に、欧州、北米、アジア太平洋地域の政策当局は、個人の資産を長期投資へ振り向けるための取り組みを進めていますが、そのアプローチは市場ごとに大きく異なり、成果にも差が見られます。

本レポートでは、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、スペイン、イギリス、米国の10市場を対象に、「市場構造」と「投資家環境」の二つの観点から評価を行いました。

分析から明らかになったことは、貯蓄者を投資家へと変える万能な政策は存在しないということです。投資文化が根付いている市場では、充実した老後資産形成制度、利用しやすい金融商品、分かりやすい情報開示、競争力のある費用・手数料など、複数の要素が相互に補完し合っています。一方で、ある分野で優れていても、別の分野の弱みが進展の妨げとなるケースも少なくありません。

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